きっかけは「そろそろ片付けなきゃ」のひとこと
「もうずいぶん物が増えちゃったわね。そろそろ片付けないと」
ある日、実家に帰省した際に母がぽつりとこぼしたひとことが、すべての始まりでした。
母は70代後半。足腰も少しずつ弱くなり、家の中を移動するのも少し大変そうになっていました。
けれどその言葉の裏には、「子どもたちに迷惑をかけたくない」「自分のことは自分で整理しておきたい」 そんな強い想いがあったのだと、後になって気づきました。
いざ始めると「こんなにあったの?」
母と一緒にタンスの中や押入れを開けてみると、出るわ出るわ。 昔の洋服、もう使わない食器、昭和の家電、本棚の奥からは父との思い出のアルバムや手紙まで。
最初は「こんなにあるの?」と驚くばかりでしたが、 一つひとつを手に取って母が話す思い出話に、私も耳を傾けるようになっていきました。
ただの「片付け」ではなく、まるで「人生の棚卸し」を一緒に歩んでいるような感覚でした。
感情が溢れた、古い手紙と写真の整理
中でも印象的だったのが、昔の手紙や写真の整理の時間です。
若い頃の母の写真や、父から届いた手紙、私が小学生の頃に描いた拙い絵や作文。 それらを一つひとつ手に取るたびに、母の目には涙が浮かび、 そして私も、「ああ、こんなにも大切にしてくれていたんだ」と胸が熱くなりました。
「やってよかった」と心から思えた瞬間
作業は何日にもわたりましたが、母は最後にこう言いました。
「あなたと一緒にやれて本当によかった。ありがとう」
物を捨てるという行為だけではなく、その時間の中で、 母の人生に触れ、家族のつながりを再確認する時間になったのです。
あの時間がなければ、知らないまま終わっていた母の想いや、 共有できなかった記憶が、たくさんあったはずです。
生前整理は“物の片付け”ではなく“心の整理”
この体験を通して思ったのは、 生前整理とは、ただ物を減らす作業ではないということ。
・「ありがとう」を伝える機会
・「これまで」を振り返る時間
・「これから」を考えるきっかけ
生前整理はまさに、「人生の節目に、心の整理をする」時間でした。
【もし、あなたやご家族が少しでも迷っているなら】
「まだ早いかな?」と思う方も多いかもしれません。 でも、始めるのに“早すぎる”ということはありません。
体が元気なうちに、 自分の意志で、 家族と向き合える“今”こそが、生前整理に最も適したタイミングです。
便利屋まごころサービスでは、 片付けだけでなく、ご本人・ご家族の気持ちに寄り添いながら、 まごころを込めてサポートさせていただきます。
まずは、ご相談だけでもお気軽にどうぞ。